月: 2026年9月

  • 猿の涙で手を洗う

    これは、おまじない。 わたしの。悪夢から目覚める為の。 昔、とても怖い夢を見て どうしようもなくなっていた時に どこからか声がしたの。 「この呪いを解…

  • 構造体

    湿熱が襲う 設計されたアルゴリズムは 不快さを考慮しない 送致される要衝で 責務を果たし 次への要衝へと転送される 緩慢に発動する帰巣本能 冷めた地表…

  • 悲劇は内包されていた

    数年前、若年層でとあるアプリが流行りだした。     ワンちゃんマークかニャンちゃんマークを選ぶだけ。   _ ワンちゃん「おしゃべり大好き! 気軽に…

  • コスモス想う

    夕暮れの空の下 咲き乱れるコスモスの 目の覚めるような鮮やかさ   何処までも無垢な 疑うことを知らない素直さで 語りかけてくる   今は紫色に変わろ…

  • 昔考えたこと

    お腹の中に宇宙があって その中に銀河系があって その中に住む人のお腹の中に また宇宙があって……その中に…… キリがないかあ でも   もしかしたら私…

  • 画面越し

    視線チラチラ お口パクパク お顔ニヤニヤ ミュート芸 感知する視細胞は 黒と白の諧調 釣り上げる口角は 心ばかりのお返し モニター越しの些事 開くのは…

  • 呼び声

    この 見慣れた日常 知れぬ得体を嗤う          

  • テイストオブハニー

    シュ!   フロントガラスに落ちる雨が 埃を巻き込んで作る 不等間隔な縞模様に滲む夜を 一瞬でワイパーが拭い去った     ねえ、たまには 甘い言葉っ…

  • 拍動

    脈打つ鼓動は 無自覚に呼吸を合わせる 溢れ出す感情 無意識に掬い取る 密談の内容は まだ、明かされていない          

  • ヒーロー

    なんどもみれた 同じお話し   _    ときははやくすぎる   びでおでっきの使い方を覚え   _     ひかるほしはのぼる   なんどもみれた …

  • 平和な午後

    きのうの嵐が嘘のように 空は穏やかに青く広がっている つくつくぼうしが木の梢に鳴く きのう海の向こうで起きた 恐ろしい出来事など なにも知らなかつたと…

  • 「れっど しー」

    青の隣町はただの楽しい 自分のためだけの自分勝手な世界 血液の中の溢れてる海をみたら 心地よい温泉かと思うほど熱い 抱きしめる。確実にすぎる時間を。 …

  • シャボン玉

    シャボン玉 風に乗って勢いよく空に消えた   シャボン玉の中の小さな息 青空に溶けていった   君が吹いたシャボン玉 優しさいっぱい   私の胸で弾け…

  • 好きなもの

    びい玉 ドリームキャッチャー 木漏れ日   いちご 風鈴 シャンパン モザイク   ミントの香り 雨の音 花火 ジャミロクワイ   スズラン 砂糖菓子…

  • 風舞う

    輪郭をなぞる ものにふれ 存在に触れ 魂に触れ 輪郭を追い求める   手を伸ばし 夢幻のごとく 舞いゆけば 軌跡ふみだし 舞は風立つ   彗星のごとく…

  • 〈夢と計画〉

    夢は人生の目標。 計画とはそれを具体化したもの。 夢は見ているだけでは叶わない。 計画し、何をやるかを具体化し、動き続ける事で、はじめて叶う。 しかし…

  • 二人称的

    呼び掛けられながら 背景に溶け込んでいた 鼻を穿ったり 寸止めのパンチを喰らわしたり コサックダンスを踊ったり の同化度テスト いつも想像している  …

  • 後題

    すべては流れる とどまることなく すべて等しく 善悪も優劣もない   あるものは 呼びかける セイレーンよろしく 聞こえてしまえば 常に既にとらわれる…

  • 怪物

    脳内で、ミケランジェロ氏と フランケンシュタインが混ざって   ミランケンジェロ氏が誕生することが …たまにある   ルネッサンス期に彗星の如く現れた…

  • 異形の夜にこそ、手を

    灯笠 夜の帳が下りる そのドロリとした異形の中に 散りばめられた宝物   私が求めたのは、香り高き草花 少し火照りを携えたそれは 枯れた鼻を、喉を緩め…