詩 の 一 覧

  • 何も失っていない

    貴方の手を離した時 私の夜は孤独になると思っていた   それは違った   街路樹の葉脈に 都市の匂いに 教会のステンドグラスに   貴方の気配がした …

  • 時間の外側で待つ者

    神棚を片付けた   ヤマトタケルを導いた白い犬 大口真神さま 私が深く敬愛した神   私はもう神には願わない   言葉を握りしめ 縁覚の白道を たった…

  • 星になった人への手紙

    貴方の訃報 あまりにもあっけなくて 葬式にも顔を出さなかった   私に手をあげた伯父 でも たくさん愛してくれた   尾瀬に連れて行ってくれた   都…

  • あなたのもとへ

    愛があふれる前に 愛が縮まる前に 愛が苦しくなる前に   あなたに会って話したい さみしくないなんて あなたは、嘘ついた            

  • 転生の記憶

    月の宮居ではたらく女官   かつて私は人間だった   宮殿は嫦娥さまが主宰する   特に迦楼羅さまは優しくしてくれた 彼が一輪の花を差し出す   「天…

  • 1000年後の春に咲く花へ

    いつかの建築論の講義   前の席の子の耳たぶに かじりつきたくなった   春   私の死骸を埋める季節   1000年後の若い子は きっと私の文字も読…

  • 幸せとは

    ずっと同じ仕事で よく飽きないねと 言う人がいる ずっと同じ仕事で 凄いですねと 言う人もいる どちらも真理 だけど 1つだけ言える事は 私はこの仕事…

  • 宵待草

    宵待草 今日も風にゆれる 誰かを待つ 私も同じと そうつぶやく 宵待草 今日も風にゆれる            

  • 神さまへの言い訳

    貴方が神ならば 私は神を超えたかった   神という呪いを 解き放つ術を知りたかった   貴方のくれた愛が甘くて 風が苦く感じる   その苦味すら 嬉し…

  • お出かけの

    楽しみが増える あなたは、お出かけ好きですか?   ワクワクが止まらない お買い物、何買おうかしら   ドキドキが止まらない もっといいのは、好きな人…

  • まろび出たもの

    月にも黒点がある その一つ一つに 瞑想する御仏が埋まる   月の宮居に仕える宮女たち 彼女らはへび いつも化粧の話をしている   ある晩餐会のこと 水…

  • 水滴とあわい

    服を脱いで シャワーを浴びる たったそれだけなのに 恐ろしかった   飼い慣らされたはずの裸体 急に知らない肉塊へ変容する   時代劇の打首のシーン …

  • あかるくなる

    あかるくなる あかるくなる あなたのそば あかるくなる あかるくなる わたしのそば あかるくなる あかるくなる わたしたちへ そうして、 しあわせに …

  • 色彩の反乱

    そのパレットは一色しか無かった トランプのカードをその色で塗りたくる それが僕の存在理由 ゲームはしない すべて塗り潰して 兵隊たちから役割を奪う  …

  • 午睡の神話

    午睡の直前の幻視   冥府の桃が地に落ちる その寸前で受けとめた手 穢れた身体   イザナギの禊が始まる   月の神の右目が映す 収穫する人々を   …

  • へび

    気怠げなまなざしで 患者を診る貴方   青緑色の目をチラリと寄越す カタカタと無機質なタイピング   薬なんてたかが知れている 生活習慣がすべてだ 風…

  • 姉妹詩

    ① 永劫の供杯 干上がった湖面を歩く渡り鳥は 腫れあがって久しい修羅のつま先にキスをする その姿を眺める天人の琴の音が響き出す それが合図だった 酒宴…

  • それを合図に

    それを合図に わかるかしら? そぶりを合図に わかるかしら? 少しでもいいの わからなくていいの なんとなく 届けばいいの それだけなの       …

  • ブルー・ブルー・ブルー

    それはまるで青い風のように頬を撫でた その瞳に射抜かれた   貴方は猫のTシャツを自慢した かわいいかすれた猫の絵   真夏の古着屋 床に伸びる猫を撫…

  • 誓い

    永遠に、永遠にと 誓った日から はや幾年 シワシワになった 互いの手を 繋ぐ今日の 尊さよ            

galilei K.T nao Sakihana TAKA YUMENOKENZI あおる ちゃいらて ムー 夕日メンテナンス 孤海 月華蝶 胡蝶の夢 衣流(イル)