片足の猫

片足を失くした猫は

小さく跳ねるように歩いている

此処では無い 何処かへ

目的も無く 歩いている

 

既に日は落ちていて

空に幾つもの星が浮かんでいる

時に星は落ちてきて

美しい夜空が広がっている

 

やるせない不安と衝動に

ここまで来てしまったけれど

 

「もうここでもいいや」と

思ったりする。

 

それほど美しい

それほど美しい夜空が

僕の目の前に

当たり前のように広がっていた


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