メガロパの夜

冷たい匂いが鼻先をかすめる

何かを思い出したいが

その呼び声は遠い

 

深夜のチャイが喉を冷やしていく

寝待月が空に滲んでいた

 

そうだ

由比ヶ浜の匂いだ

 

寄せては返す波に足を浸した

浜辺には

 

天使がいた

 

イノセントな黒曜石の目

体が透き通っていた

 

あまりに可愛くて

見惚れていた

 

あぶくの上にそっとお座りしてる

 

気づくと波にさらわれ

消えていったあの子

 

星の井がある

虚空蔵菩薩さまのお堂

 

あの階段から眺める海

決まって鼻をかすめる

冷たい匂い

 

あの天使は

荒波を超えて

殻を手にできたのか

 

もうすぐ虚空の明星が

呼び声を届ける

 

メガロパの午前3時

 

夕日メンテナンス

夕日メンテナンス

月と詩人 Author はじめまして。 夕日メンテナンスと申します。 これまではXなどで詩を投稿していました。 どうぞよろしくお願いします。

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