運命

  運命と呼ばれるものがある。
  すべては偶然であらば、運命が成り立つ。
 すべてが必然であれば、運命が成り立つ。
 ただし、運命を変えようとするもの達がいる。
 人。知性をもった人。
 私たちは、運命を作り出さなければいけない。
 だから、行動する。
 考える。
 努力する。
 運命にあらがい死んでいった旅人がいた。
 運命に翻弄されてでも、愛しぬいた女たちがいた。
 弱い心をもっていても、それを克服しようとしたものがいた。
 強き力を持ちたくて、修羅の道を歩いたものもいた。
 弱きものを守るために、身を犠牲にしてでも、かばい続けたものがいた。
 悪事を犯すものもいた。
 悪事を犯させないものもいた。
 すべてを倒し、勝ったつもりが、負けてしまうものもいた。
 ルシファーという、天使がいたという。
 彼は神にあらがった。
 しかし、負けた。
 なぜ、負けたのであろうか。
 神の写し身であるのに。
 写し身が負けるはずがない。
 そう、本当に同等だから。
 神の分身。
 だから、負けるわけがないのだ。
 引き分けになるはずなのだ。
 虚栄だったのだろうか?
 いや、神にあらがったのは、彼だけでもなかった。
 そう、彼は分身。
 地に落とされたという。
 彼は、まだ、神にあらがっている。
 ルシファー達は、なぜ、あらがっているのか。
 悪魔と呼ばれてでも、あらがっているのか。
 たぶん、運命にあらがっているのだろう。
 自らの運命を呪うだろう。
 ただし、あらがい続けなければこの地獄は終わってしまう。
 人と呼ばれるものの戦場が、神と悪魔にはある。
 神に勝ったものは、天に登れる。
 神に負けたものは地に落ちる。
 そう、天使と悪魔は常に戦っている。
 人と呼ばれる戦場で。
 彼らは、まだ、戦っている。
 運命にあらがい続ける者たち。
 ただ、そう。
 運命に勝ったものは、栄光を手に入れる。
 たとえ、それが、虚栄だったとしても。
 神と呼ばれるものは、いつでも従えようとする。
 悪魔と呼ばれるものたちは、いつでも、自らの自由をもとめてたたかう。
 なぜ、ここまで、逆説的であるのか。
 王は、従える。
 戦士はあらがう。
 必ず、天使が勝つと考えられているが、それは嘘だ。
 神が悪魔になる時がくる。
 真の革命を起こすときが来る。
 神の座をねたむ者たちも悪魔の中には大勢いる。
 悪魔の軍勢は強い。単体では。
 神の軍勢は強い。集団では。
 どちらが勝ってもおかしくはない。
 さて、問題です。
 勝つのはどちらでしょうか?
 あなたの答えは?
 悪魔が勝つと強くなれるが、過酷な運命を背負う。
 神が勝てば、安定するが、運命には勝てない。
 さて、あなたの答えはどっち?
 悪魔の軍団が、統制を持つのはいつになるのだろうか?
 ルシファーだったものが、座につくのはいつになるのだろうか?
 彼らは、勝てるのであろうか。
 彼らは、不幸を振りまく存在なのであろうか?
 彼らとて、わからなかった。
 運命にあらがい続け勝つ悪魔がいる。
 神と呼ばれるものを王につけたものは、勝つこともある。
 永遠なる戦いでは、無いのかもしれない。
 ねたむ心さえなければ、勝てるのに。
 偽る心さえなければ、勝てるのに。
 あの時の心を思いだせば、勝てるのに。
 正しい心を。
 しかし、悪魔の心はあらがう力だ。
 これがなければ、悪魔達は死んでしまう。
 あらがえなくなってしまう。
 だが、最高の指揮官を持てれば、勝てるのかもしれない。
 神であった、ルシファーを信頼しすらすれば。
 それができるのはごく少数であろう。
 地獄ですら、戦乱を起こすやつらだ。
 こいつらには、信がない。
 乱しかないのだ。
 争うことしかできないのだ。
 結ぶことができないのだ。
 荒ぶる心を鎮めることができないのだ。
 リリス達は、悪魔に愛を与えるが、狂ったように笑っている。
 いつも、魔界や地獄では、不幸が起こる。
 天界は、安定している。
 天使たちは任を全うしているから。
 しかし、自由がない。
 自由をとるか、安定をとるか。
 あなたは、どっち?

 

 

 

 

 

 

wolf0336

wolf0336

月と詩人 Author 哲学詩を書く事が多いです。

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