吾妹と呼んで

「スタバの珈琲豆に変えたんだ」

 

遊びに行くと必ず淹れてくれる

 

香ばしい匂いにほっとする

 

お菓子やパンまで用意して

 

まるでお姫さま気分

 

床屋だってことを忘れちゃう

 

店の前を通ると

必ず手を振る

お兄さんも手を振り返す

 

清潔な室内

彼の好きなロックが流れてる

いつも朝8時半には

サインポールがくるくる回る

 

月曜日と火曜日が定休日

 

せっせと働くお兄さん

 

首や腰が痛いと愚痴る

 

春の乾いた空にひとしずくの雨

 

私がアプリで知り合った男

二回目のデートでお泊まりを提案

 

真夜中に着信が鳴る

お兄さんだ

 

「やっぱりおかしいって」

 

おかしい

 

そう

 

何もかもがおかしかった

 

私を妹のようなまなざしで見守る

 

働き者のお兄さん

 

温厚なクマバチのよう

 

店の前を通ると

必ず手を振る

お兄さんも手を振り返す

 

あかねさす

紫の野で

君が袖を振る

 

お互いの安息を祈る夕明かり

 

 

 

 

 

 

夕日メンテナンス

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月と詩人 Author はじめまして。 夕日メンテナンスと申します。 これまではXなどで詩を投稿していました。 どうぞよろしくお願いします。

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