新月を呑む

ぽっかりと穴があいている

 

その穴に指を差し込む

コールタールのように黒く粘ついたもの

それを舐めとってみる

 

甘いのに熱いような

苦いのに酔ってしまうような

 

貴方の傷痕を一つ一つ撫でるように

指先で優しく塗りつぶしてゆく

 

互いの幸せを祈りながら

本当は不幸を祈っていたのか

 

この先何度でも

寂しい思いをさせたくない

 

このぽっかりとあいた穴のように

貴方を誘い込む罠があったとしても

 

その度に私は指を突っ込んで

ぐりぐりと闇を掻き回す

光も届かない世界

 

そのすべてを呑み込んでみせよう

 

 

 

 

 

 

夕日メンテナンス

夕日メンテナンス

月と詩人 Author はじめまして。 夕日メンテナンスと申します。 これまではXなどで詩を投稿していました。 どうぞよろしくお願いします。

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