しじまの底

言葉がなければ

人格がなければ

明日がなければ…

 

夏草がそよいでいる

月光を浴びて

 

真夜中の時計が鳴る

12時にはシンデレラが帰る時間

 

彼女は地獄に帰らなきゃならない

王子さまという救済を待つまで

 

私の地獄は

時計が鳴ることもない

しじまの底にある

 

王子さまは来ない

 

人間であることが

こんなに冷たく

足先を撫でてゆく

 

妖怪であれば良かったか

 

妖怪おぶさりてえ

 

おぶってあげるよ

小判は要らないから

 

私も妖怪にして

 

一緒に遊ぼう?

 

かつて紅い蝶の浴衣を着て

盆踊りに行った幼い私

 

尊い命という歌を唄った

 

本当の尊さは

風の中にある

 

童が握りしめるわらしべのように

 

風に吹かれて

揺らいでいたい

 

 

 

 

 

 

夕日メンテナンス

夕日メンテナンス

月と詩人 Author はじめまして。 夕日メンテナンスと申します。 これまではXなどで詩を投稿していました。 どうぞよろしくお願いします。

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