ためらいのしじま

 

冷めて硬くなった心に

静かにバターナイフが滑る

まるで溶かすように

撫でるように囁き

悦びの余韻が満ちてゆく

明け方近くに聞こえる鳥の声

あなたは遠く去ってしまう

私を置いていかないで

絞り出すような声は

虚空に溶けて消える

あなたのそばにいられること

そのはだえに触れられずとも

心だけが震えるように交歓する

唯一の望みは

このしじまに耐え切れる勇気が欲しい

 

 

 

 

 

 

夕日メンテナンス

夕日メンテナンス

月と詩人 Author はじめまして。 夕日メンテナンスと申します。 これまではXなどで詩を投稿していました。 どうぞよろしくお願いします。

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