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– “Poetry” Category –
吾が欲しいのは汝だけ 空の星を呑み尽くしても 枯れた声を潤せない ショーケースに収まった 色とりどりの貴重な宝石よりも 砂漠に咲く一輪の薔薇が…
私の前に広がった 温かい大きな背中 兄の声音は まるで野犬のよう 下卑た調子で 吠えたてる そんな鬼の責苦を 閻魔のごとく 一喝で跳ね飛ばした…
その概念は 黒板に書くような手触りではなく アスファルトにチョークを削る 遊戯にも似た自由 貴方の喉が震えるたびに 私のお腹に雷が轟く 修羅を歌い上げ…
目の前を横目で…。 横目をそらして…。 その人…いつも 私を笑うの…。 だって、髪飾りの花が 枯れてしまっているから 私は、その人にぷくっ…
貴方の香りの名が消せない 貴方の名を別の名に書き換えられない どれだけ燃えても 燃え殻も残らない 熾火のように いつまでも続く 煉獄だったら良かっ…
地下の螺旋をたどり 古い革の手帳をめくる どのページも質量がある 泣き腫らした目の夜明け 踏み躙られた時の激昂 あの子が微笑んだ陽射し ゆ…
彼が去っていった後 静まり返った部屋を捨てて 私は小さな親友に会いに行く 貴方は喜ぶかな 新作の玩具を 生命の躍動を きっと見せてくれる 貴方の瞳…
透明な茶葉の匂いをかいだ 少し安心するし 眠くなる気もする 明日も明後日も まったく待ち遠しくない 比較的安寧な泥に沈む 貴方を信じていた未…
渓声が聞こえる あなたの鼓動のような音 どこまでも広がって海へと至る あなたはそのひとつぶになった その光は稚魚の群れになって 天の宮居…
冷めて硬くなった心に 静かにバターナイフが滑る まるで溶かすように 撫でるように囁き 悦びの余韻が満ちてゆく 明け方近くに聞こえる鳥の声 あなたは…
あなたと私は違う 私は紅色の冠を戴き おごそかに食事をする あなたはいつも欠席だ この空席そのものが あなたの輪郭 いつまでなぞっても あなたは現…
ブリキ職人たちが少し澄んだにごり酒を盃に注いでいたとき どこからともなく香しい気が充ちてきた 大きな馬の骨が風もないのにカタカタと動き出す まるで…
私は故郷をスノードームに閉じ込めた 天国と地獄が同居する 横浜は階段が多い じゃんけんグリコで遊んだ赤い階段 その声が遠くなる 私の喉をつかまれた…
陽光の中で静かに命を終えたあなた その体の軽さに驚く あなたの重みは天に還ったのか 私の指先で土に還るあなた さらさらとした土をかけて 永遠の安ら…
我が魂を氷のナイフで切り開く おぞましく動くピンク色の塊は 生臭く脈打っている この内側を暴かれることは 屈辱そのもの 声なき声が苦しくうめきだす…
あなたは陽だまりの中でそっと化石になる 私はアンモナイトになったあなたを 静かに抱いている 言葉が通じないあなた 2人をつなぐ風が 私たちを祝福す…
花束を差し出した 受け取らなくてもいい その手が光に包まれたなら あなたは笑って去ってゆく 花束を差し出した あなたは受け取らない でも差し出すこ…
死んだ人の仮面を大事に持っていた それが生きていく上で必要な芝居だった ながい夜だった 墓の中にいるような ながい道だった 業火に身をつつまれなが…
月がゆっくり 満ちていくのを観る お化けの魂がゆっくり 仏になぞらえていく 仏とか神とか名づけようの無いものを ピンで留め 虫籠に閉じ込めた 我々…
明け方の藍色のきざはしに お前は一人佇んでいた 五色に染めたその飾りひもで 牛馬をむち打つ天の御者 深い淵を住処とし 草木の繁る山に分け入り 子羊…