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  • 幾千夜テセウスの舟残る染み 分かちがたくわたし いまだ君を知れず ともよ            

  • なにもしないより

    なにもしないより 少しでもいいから 距離を近づきたい なにもしないより 少しでもいいから 貴方の事知りたい なにもしないより 少しでもいいから 別れ時…

  • あれから

    夏の光がやさしくて 海がキラキラしてたから ほんとは 待ってたんだ あれから 蝉しぐれが止んだまま なんども夏に洗われて もう遠くなったね あれから …

  • 〈ミトラ〉

    私は彼に夢の中であった経験がある。 彼は赤い軍服を着た、老齢の白髪の背の高い剣士だった。 彼の剣は鞘に収められており、鞘は腰に履いていた。 彼は言った…

  • 耳を澄ませば

    耳を澄ませば 草叢から 緑の木々の中から 虫たちの声 小鳥たちの声 その梢の先 空の中 白く輝く鳥の翼 遥か上空 ジェット機が行く そして 人の声 車…

  • 「ぶるーりばー」

    いらっしゃいませ。 血液のトンネル抜けて ジャズ流れるホール 煌びやかなシャンデリア 脳内崩壊 動物たちの演奏会から始まり さて、これから忘れる作業 …

  • 存在の慣性

    思考にはキミが帰る からだには静寂が帰る            

  • 孤独

    俺は自分の心の中には孤独が無いのかと思っていた。 昔から、イジメられ体質だったし、一人でいたほうが楽だったから。 ただ、高校時代から、人の方に目が行く…

  • With the Moon

    月の光で満ちる部屋に 眩さの中 微睡んだ   月の見える川沿い歩き 白い藤棚は揺れていた   月の見えるアパートで 夏の湿気と涼んでいる       …

  • ひとりの浸食

    時間を、無為にするまいと 寝ながらに眺める液晶と ただ流れ過ぎる音の なんと、無為な事だろう。 特段、迷ってるわけではないという。 だのにその手はなに…

  • 不可触

    虫の声聞こえないほとに私は世界であった 虫の声聴こえたときに私が私であった            

  • 時を忘れて

    今は 何も考えないことにしよう ただ静かに 風の囁きと 波の唄を聞いていよう 魂が あらゆるものから 解放されたがっているから このまま砂になろう 風…

  • 青い紫陽花

    傘をさして歩くなら あじさいに会いにいきたい ぬれそぼった横丁の 小さなお花屋さん 鈍色のブリキ缶 立ち止まる長靴と しずかな雨音 あじさいを見たいか…

  • 揺戻

    周辺の信号は遮断された。 蓋が開き 制御の利かない組織が表面化 痛みを知覚せずとも 削ぎ取る音だけは鮮明 閉じた蓋は平らな光沢と…

  • 基底

    扉のハエ 廻るのは世界かあるいは            

  • 乾心

    時折、言いようもなく胸に空洞がある。 声と熱、しようのなく関心を示す おまえを思い出すものだから 残響が冷たく空洞を過ぎるのだ。 どぼう。と 酒を注ぎ…

  • ある朝

    蒸し暑さと身体の痛さで 目を覚ました朝 ここは そうだ 夕べ実家に泊まったんだ 夜明け前 外を見ると そこは影絵の世界だった 庭にある背の高い柿の木の…

  • ほんの少し

    ほんの少し 笑顔になれる 花の髪飾り あなたからもらったもの ほんの少し 笑顔になれる            

  • 自由

    逃れられない 二律背反 自発的に 拘束されるか 自由が来るのを 待つか さあどうぞ

  • だからね

    いちばん嫌いなのは私 でも いちばん好きなのも私 いちばん大切に思っているのに いちばん粗末に扱っている つまり 私の心