銀曜日の約束

 

待ち合わせをしましょう

真夜中を過ぎた頃に

 

 

夜と夜明けの狭間のほんの一瞬

星達が眠たさに瞬きを忘れ

 

木々の葉が闇と溶け合って

深い深い藍色に染まる時刻

 

半分壊れた月が浮かぶ空の下

咲き始めた時計草の花の前で

 

 

 

そうして

シャボン玉みたいな語らいをしましょう

 

唇を尖らせて

言葉に空気を吹き込んで

 

守るつもりも無く交わす

沢山の約束のように

 

儚い泡をいくつもいくつも

宙に浮かべましょう

 

 

 

黒と藍の濃淡しか無い世界で

それは

昼の光に柔らかく虹を滲ませているものよりも

ほんの少し鋭利な辺縁を見せて

 

震える薄い表面に夜を映した後

形を無くして消えてゆくわ

 

 

 

 

木々の梢が風に揺れるザワザワという音は

波の音のよう

 

ほんのり暗さを失いかけた空が海面なら

ここは海の底で

 

儚い泡を唇からいっぱい吐き出して作る

わたしたちは‥魚かしら

 

 

 

 

ねえ、約束をしましょう

小指を固く絡めたゆびきりで

 

 

次の逢瀬は13月の銀曜日

 

きっとね

 

 

 

 

 

 

月のサカナ

月のサカナ

月と詩人 Author 詩なのか散文なのか作文なのか、良くわからない作風ですが、 読んでくださった方に、わたしの文字が映像を結び、その背景に忍ばせた心情が伝われば嬉しいです。 辛口コメント歓迎です。よろしくお願いします。

More Posts

“銀曜日の約束” への8件のフィードバック


  1. silent


  2. 3.5代目はリハッチャン


  3. ヒメシャラ


  4. 月のサカナ


  5. 月のサカナ


  6. 月のサカナ


  7. ヒメシャラ


  8. 月のサカナ


コメントを残す