溢れ出す涙を袖で隠したよ
懐かしかったから
私の苦労を慰めてくれていたんだね
貴兄の優しさは欲深な私にはむごいほどだ
みすぼらしい境遇でさえも貴兄は愛してくれた
貴兄を彩る細々とした飾りは煩わしいほどで
そのまま凍りついた貴兄の愛の質量を感じていたくて
私は立派な言葉で大事に厳重にしまっておいた
私の綾衣を安らかに撫でてくださった
あのほとりを思い出します
貴兄の笛の音は疑いの心で聴けば虚ろな墓石へと
のびのびとした心で聴けば神仙の世界へと変化する愉しみがあり
私は密かに貴兄の奏でる姿を盗み見ておりました
神仏すら照臨する貴兄の音色の冴え
汚し辱める輩がいるなどもっての他です
あの江楼でお待ち下さいませ
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